月別アーカイブ: 2015年11月

任意売却とは、競売などの法的手段によらずに、第三者へ不動産を売却する方法です。 住宅などの不動産を購入するとき、多くの夫婦が銀行などの住宅ローンを利用して融資を受けます。 銀行はその融資の担保として、購入した不動産に抵当権を設定しますが、この不動産を任意売却するときには、その抵当権を解除してもらうことが必要です。 抵当権の付いたままの不動産は、いわば「他人の借金のくっついてくる不動産」ですので、買う側からすればいつ差し押さえられるかわかりません。このような不動産は、通常買い手は見つからないでしょう。 ですので、銀行に抵当権をはずしてもらうことは、自宅を任意売却するための前提になります。 任意売却についてお悩みなら、お気軽にご相談下さい。

 

住宅ローンを残して抵当権を解除?

抵当権などを解除してもらうためには、住宅ローンの残額をすべて返済することが原則です。 ですので、その不動産が住宅ローンの残高よりも高く売れるか(=残債の残らない「一般売却」)、売却後に残債が残っても、その支払いを一括でできるお金が用意できるのであれば問題ありません。 ですが、残高を下回る金額でしか売れないときや、売却後の残債を一括で払えないときには、当然、住宅ローン全額の返済ができません。 このような場合には、住宅ローンを組んだ夫婦と銀行が話し合い、返済しきれない住宅ローンを残したままで抵当権を解除してもらう必要があります。 通常、返済しきれない住宅ローンを残したままでは、銀行は抵当権を解除してくれるはずがないと思われますが、必ずしもそういうわけではありません。 抵当権を解除して任意売却を進めたほうが、銀行にとっても一定のメリットがあるからです。 離婚などの様々な事情で住宅ローンが払えなくなった場合、銀行は担保不動産を差し押さえたうえで、不動産の競売を申し立てることになります。 ですが、競売は時間も手間もかかる上、市場価格よりも安くしか売れないことがほとんどなので、銀行側としても、できれば競売は避けたいというのが本音です。 そのような場合、抵当権を解除して任意売却を選択したほうが、銀行にとっては「競売よりもスムーズに、より多くの融資金の回収が見込める」というメリットがあります。 一方、住宅ローンを組んでいる夫婦にしてみれば、「抵当権の解除によって任意売却ができるようになり、売却後に残る無担保の住宅ローン返済にも柔軟に対応してもらえる(=債務が圧縮される場合もあります)」というメリットがあります。 つまり任意売却は、夫婦と銀行の双方にとってメリットがありますので、話し合いによって銀行が抵当権の解除をしてくれる可能性はあるわけです。 離婚によって、夫婦のどちらも自宅を出るような場合、住宅ローンの支払を続けることにこだわらない方がいい場合も多いです。 できるだけ柔軟に対応する姿勢も必要でしょう。

ブラックリストに載ってしまうの?

なお、1点ご注意いただきたいのですが、住宅ローンの一部が残る形で任意売却を行うには、住宅ローンの支払いに「滞納」が発生している必要があります。 その滞納も、数日の遅れではなく、数か月(公庫からの借入の場合、半年以上)の遅れでなくてはなりません。 ですので、いわゆる個人信用情報には、どうしても「事故歴」が残ってしまうことになり、任意売却後に新たなローンを組んだり、借入れをするのが難しくなることが予想されます。 この場合、ご自身で事業を行っている方などは、事業のための借入に影響が出る場合もありますので、注意が必要です。